先端医療ネットワーク懇話会
第1回先端医療ネットワークセミナー「キックオフセミナー」
−第1回先端医療バイオロボティクス研究会−

先端医療バイオロボティクス研究会と合同主催で、キックオフセミナーを開催いたしました。

■日時: 18年11月30日(木)  18:00 〜 20:00 (受付開始17:30)
■会場: 科研製薬株式会社名古屋支店4F「花の木ホール」 
(名古屋市昭和区御器所通2-27-1 Tel 052-745-7811)
■内容: 講演1 「制御としての医療」木村 英紀氏
((独)理化学研究所BMC研究センター 生物制御システム研究チーム長)
講演2 「iモード開発とケータイの将来」榎 啓一氏
(NTTドコモ東海 代表取締役社長)
   
   
■講演内容
講演1 「制御としての医療」

木村 英紀氏(独立行政法人理化学研究所バイオ・ミメティック
コントロール研究センター生物制御システム研究チーム長)

―多くの病気は、制御が失われたか、制御が効きすぎたか、あるいは長い進化の歴史で
        作り出されてきた制御機構が新しい文明社会に適合しなくなったために起こる―

 制御は人工物では必須の機能である。自動車も工作機械もカメラも空調機も制御がなければその機能を発揮することは出来ない。「制御なくして機械なし」はすでに工学では当然の事実として受け入れられている。
 実は生物でも同じことが成り立つ。人間の場合、臓器、血管、筋肉など体中に張り巡らされた制御の機構が生存を保ち、運動を支え、発達を促す。「制御なくして生命なし」は生命科学でも事実である。
 多くの病気は、制御が失われたか、制御が効きすぎたか、あるいは長い進化の歴史で作り出されてきた制御機構が新しい文明社会に適合しなくなったために起こる。
 制御の視点から医療を見るとき、細分化された臨床医学の診療科の間の壁は消えて、人間の全体性に向き合う「システム医療」が浮かび上がってくる。制御を基盤とするシステム医療が何をもたらすか、その可能性と問題点について述べた。

講演2 「iモード開発とケータイの将来」

榎 啓一氏(株式会社NTTドコモ東海 代表取締役社長)

―iモードを飛躍的に発展させ世界中に展開可能なビジネスモデルにまで高めた
                             榎 啓一氏がケータイの将来について語る―

 1999年2月22日にサービス開始したiモードは4,600万のお客さまにご利用頂いており、フランスなどの海外iモードを加えると5,000万契約を越えている。
 iモード上で行われている着信メロディ等のデジタルコンテンツの売り上げが年間2,000億円、物販は数千億円、株取引は数兆円にのぼっている。最近では、お財布ケータイの名のもと、電子マネーやケータイ・クレジットなどの新たな金融サービスも生まれている。また、iモード関係でIPOしたベンチャー企業は数十社にのぼっている。
 本講演では、新たな市場を生み出して来たiモードについて、コンセプト創り、人集め、商品創り等々開発プロセスの全貌について語り、併せて、ケータイが切り開く新たな世界も示した。